今回は、CマウントのCCTVレンズの紹介です。
1万円でおつりがくる安いレンズですが、中心部が比較的クリアで周辺がボケる独特の写真が楽しめます。
小さくて軽いんですが、マニュアルフォーカスで、Cマウントはフランジバックが短いので、ミラーレスカメラでしか使えません。また、イメージセンサーもAPS-C以下となります。
CCTVレンズ・Cマウント
Cマウントで、SONY のEマウントへは、マウントアダプターを介して装着します。
CCTVレンズ
Closed Circuit Television(閉鎖回路テレビ)の頭文字をとった略語で、監視カメラなど、限られた範囲の映像監視システムで使われるレンズで、広範囲の画像を読み込むのに適しています。CマウントやCSマウントが使われ、焦点距離25mmや35mm、50mmなどのレンズが市販されています。
Cマウント
フランジバック(フランジ面から焦点距離までの距離)が17.526mmのスクリュー型のマウントです。 顕微鏡やCCTVカメラ、工業用カメラなど多くの光学機器で広く使われているマウントです。
FUJIAN 35mm F/1.6 CCTV:主な仕様とか
私が持っているCCTVレンズは、FUJIAN 35mm F/1.6 CCTVです。
名称:FUJIAN 35mm F/1.6 CCTV
焦点距離:35mm
これはフルサイズでの値で、APS-Cでは1.5倍の53mm相当の画角になります。APS-Cはフルサイズのトリミングで紹介したように、画角(映る範囲)が変わるだけで、焦点距離は不変ですね。
絞り:F1.6 ~ F16
絞りリングにクリックのない無段階絞りです。
最短撮影距離:公表値が見当たりませんが、50cm程度です。
イメージセンサーサイズ:APS-C以下
マウント:Cマウント
フランジバックが17.526mmと短いので、ミラーレスカメラでしか使えません。
フォーカス:マニュアル
質量:約109g 実測値です。マウントアダプター付きで約130gです。金属製なので、わりと重い感じがします。
その他:色はシルバーです。2016年11月に買いました。
装着例
NEX-C3Dへの装着例:小さくて軽いミラーレス(APS-C)と小さなレンズの組み合わせです。
実際のところ、マニュアルレンズなので、ファインダーがないカメラでの撮影は難しいですね。。。
α7RⅡとの組み合わせ。APS-Cモードでも画像サイズはより大きく、手ブレ補正も効いてきます。
ちなみに、α7RⅡのAPS-Cモードの記録サイズは 5168☓3448ピクセル、一方、APS-CのNEX-6は4912☓3264、 NEX-C3Dは4592☓3056 です。
以下は色がブラックで、Cマウント/Eマウント変換のマウントアダプターが付いています。アマゾンには、他のカメラ用のマウントがついた組み合わせも市販されています。
レンズ単体
レンズ・マウント側。Cマウントで、スクリュータイプです。しっかりねじ込まないと、絞りを回したときにレンズも回り外れそうになります。
マウントアダプターとマクロ接続用アダプター
レンズの特徴とか
SONY NEX-6(APS-C)での撮影で、フルサイズの53mm相当の画角になります。
ドーナツ状のピント範囲
ピントリングは、無限遠を軽く超えて回ります。
左は無限遠にピントを合わせた場合。薬用植物園のシャクヤク畑から、剱岳あたりを望んています。
右は、そこからピントリングを近距離側に回した場合で、ピントの合う範囲はドーナツ状に広がり、中心部はボケてきます。
絞り具合
左が開放(F1.6)で右がF2.8。背景のボケ方が違いますね。シャクヤクです。
APS-C用
APS-C用のレンズなので、フルサイズで撮ると以下のように、周囲が黒く、いわゆるケラレた状態になります。
写真は、α7RIIで撮影したシャクヤク(ブルーサファイア)です。
通常の撮影例
以下、表示以外は、SONY NEX-6(APS-C)で、全て開放(F1.6)での撮影です。フルサイズの53mm相当の画角になります。
軽いので、自転車に乗って走るのも気になりませんね。
このレンズの特徴で、中央部は比較的クリアで、周囲がボケています。
サザンカ。
木漏れ日がぐるりとして、鮮やかなサザンカを引き立てています。
晩秋の新湊・内川べり。 中心部がクリアな写りです。曇天で渋い発色です。
東橋。
番屋カフェはもう倒れそう(笑)。
川面でじゃれ合うカモ。
雪をかぶった梅の花。
シャクヤクのサンタフェ。手前の花あたりが最短撮影距離です。
以下2点は、カメラはSONY α7RⅡの(APS-Cモード)で、開放(F1.6)での撮影です。
護国神社のしだれ梅。
トウツバキ、菊弁。ソフトな感じになっていますが、温かい温室に入った途端、レンズが曇っただけです(笑)。足元の花はリング状にボケていますね。
マクロ撮影例
マクロ接続用アダプターを使っての撮影例です。カメラはSONY α7RⅡの(APS-Cモード)で、全て開放(F1.6)での撮影です。
ケショウザクラ。逆光で、ボケがあふれています。
雨の日の河津桜。空の色に溶かしてみました。濃い色の桜なので、白い空でも目立ちます。
庭の椿。古くからあるので、名前は不明ですが、絞りが入ったり入らなかったり。にじんだようなボケです。
シクラメン。ピントは、手前にある小さなツボミのネジネジですが、花から出ている注射針のようなシベもはっきりしています。最短距離付近での撮影です。
ちなみに、フルサイズモードでは、周囲がケラレます。