レンズを絵筆に、光を絵具に

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踊る光たち:ティルトマウント撮影例(2)

ティルトマウントでレンズを傾け、前回とは逆にピントが合う範囲を少なくし、その他を大きくぼかした撮影例です。独特の世界が広がりますね。

撮影例は、ピント面を自在に操る:シャインプルーフの原理でも紹介しています。

 

関連

 

撮影例

下は、35mm( Ai-S NIKKOR 35mm F1.4 )で。

 

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桃源郷

レンズを上に傾け、ピント面を垂直に立ち上げることで、ピントは下の菜の花の一部だけに。桃の花は豪快にボケています。2018年4月の撮影です。

 

以下の7例は、いずれも AF-S NIKKOR 50mm f/1.2sです。F値の小さい方がボケが大きく、効果が大きいですね。

 

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白いバラ

レンズを上に傾けて、上の方にある白いバラにピントを♪ 赤いバラたちがボケて、印象派の雰囲気に。2018年の初夏です。

 

 

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東京タワー

 2014年10月、六本木ヒルズの展望台・東京シティビューから。レンズを右に傾け、眼下に広がる平面に対し、ピント面を垂直にしています。

 

 

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秋の日のベンチ

レンズを右下に傾けて、ピントは椅子から左下あたりへ。逆に対角線の左上は、大きくボケています。2014年の晩秋です。

 

 

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夜桜ライトアップ

2015年の春、護国神社の夜桜ライトアップ。手持ちでなんとか。

 

 

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おたるのひかり

2016年2月、札幌雪まつりから小樽雪あかりの路で寄った小樽運河。倉庫の文字にピント、というより、運河の玉ボケが一番美しくなるように、いろいろと試してみました。

 

 

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おわら風の盆

2016年、富山市八尾町のおわら風の盆が始まる前の日。ピント面は、右上から左下へ、斜めに。ぼんぼりが続くラインでのみ、手前から奥までピントが合っています。これを、ぼんぼりの高さの水平面で合わせると、左奥の建物の一部にもピントが合ってしまいます。

 

 

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富山地方鉄道

2016年の夏の日、田園風景を走る富山地方鉄道、愛称「かぼちゃ電車」。ピント面を水平面に対し斜めに横切らせることで、鉄道に沿ったラインでのみピントがあっています。ミニチュア風に見えますね。

 

 

次は、 CONTAX Planar T*85mm F1.4 AEG のティルトで。85mm と中望遠なので、わずかなティルトで効果がでます。

 

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紅葉

左上から右下へ伸びる枝に沿ってピントを合わせ、その他の葉っぱをぼかしています。離れた左右の枝が、同じ距離にあるような写真になりました。