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ISO AUTO低速限界とは:ISO 感度設定の話

こんばんは♪

「いのくち椿祭り」の写真が続きますが、今宵で最後。暗い室内で撮ったのですが、なんとか、ISO感度は100で。というわけで、撮影時の ISO 感度設定の話を。

 

 
 基本100で、上限設定は1600 :私の基本設定です。
 今回はISO100で :ボディの手ぶれ補正と一脚のおかげで。
 ISO AUTO低速限界とは:特に、ズームで動くものを撮る時に便利。
 マリーホープテーラー:大輪のセイヨウツバキです。

 

基本100で、上限設定は1600

ISO感度(以下、ISO)とは、国際標準化機構(ISO)で制定されたフィルム感度の表示方法で、デジタルカメラでは映像素子の感度のことです。

 

私は、基本的に絞り優先モードで、ISOは100で撮っています。ISOが大きいと拡大した時に画質の粗さが目立ちます。プリントアウト自体が極めて稀なんですけど(笑)。

 

暗い場合は、ISOオートにします。α7IIやα7RIIでは上限・下限値が設定できるので、基本、上限を1600に設定しています。花をアップで撮るとすれば、このあたりが許容範囲でしょうか。そして、α7RIIのISO AUTO低速限界は、標準(初期値)です。

 

ISO AUTO低速限界は、レンズの焦点距離で自動的に変化するのですが、オールドレンズのようにカメラと情報のやり取りがない場合、標準では1/60秒です。ただし、ISOの上限設定が優先されるので、暗くなると、シャッタースピードの方が変わり、1/60秒より遅くなる場合があります。

 

今回はISO100で

去年の椿まつり、カーテンが開いてて多少明るくても、ISO100+F2.8( SONY FE 90mm F2.8 Macro G OSS)でかなり失敗。

 

今回も、椿の花びらの質感をできるだけ残すため、ISO100で。レンズは、SPEEDMASTER 50mm F0.95 をメインに。表示以外はこのレンズでの撮影です。

全て開放ですが、カーテンが閉められていて暗いので、シャッタースピードは1/40から1/60秒程度になりました。ボディの手ぶれ補正と一脚を使ったおかげで、手ブレはほとんど無し。どちらかというと、ピントが浅いので、そちらのズレのほうが気になりましたね。。

 

ISO AUTO低速限界とは

α7RIIでは、ISO オートで、ISO感度が変わり始めるシャッタースピードの下限値を設定できるISO AUTO低速限界という機能が設定できます。

例えば、絞り優先モード、ISO オートで撮影している場合、カメラ側では、適正露出になるように、ISO感度とシャッタースピードの両方を調整します。

 

動いているものを撮る時には、できるだけ早いシャッタースピードで手ブレを防ぎたいところ。そんな場合、あらかじめシャッタースピードの下限値を高速に設定しておくといいわけです。暗くなっても、シャッタースピードはその下限値以下にはならず、あとはカメラ側がISO感度を上げて適正露出にします。

また、風景など、できるだけISO感度を低めにしたい場合は、下限値を低速に設定しておけばいいわけです。

ただし、いずれも、ISOの上限設定が優先されます。

 

ISO AUTO低速限界:撮影モードがP(プログラムオート)またはA(絞り優先)で[ISO AUTO]を選択したときに、ISO感度が変わり始めるシャッタースピードを設定する機能です。

 より高速/高速:標準より速いシャッタースピードでISO感度が変わり始めるため、手ブレや被写体ブレを抑えることができます。動く被写体の場合など。

 標準:レンズの焦点距離によりカメラが自動で設定(通常はこれです)。ズームレンズのように焦点距離が変化する場合は便利なんでしょうね。

 低速/より低速:標準よりも遅いシャッタースピードでISO感度が変わり始めるため、ノイズの少ない写真を撮影できます。風景など、できるだけISOを低くしたい場合。

 1/8000~30":ここで設定したシャッタースピードでISO感度が変わり始めます。

 

標準とは、焦点距離の逆数を越えない最大のシャッタースピードのようです。ということは、例えば、50mmのレンズでは、1/50秒です。これが焦点距離ごとの手ブレの限界なんでしょうね。

ちなみに、カメラと情報のやり取りのないレンズで試すと、標準では1/60秒,高速で1/125秒、より高速で1/250秒、低速で1/30秒、より低速で1/15秒になりました。

 

なお、この機能、メーカーにより、呼び名はいろいろです。

 

ISO AUTO 低速限界のイメージ

暗い場所で動いているものを撮るので、できるだけ早いシャッタースピード(SS)で手ブレを防ぎたい時のイメージです。

ISO低速限界の設定で、シャッタースピードの下限値を1/125秒にしています。また、画面が荒くなるのを防ぐため、ISOの上限設定は1000としています。

 

図で、右へ行くにつれて暗くなりますが、ISOAUTO低速限界により、シャッタースピードの下限値(1/125)を維持し、ISOを高くして適正露出を保ちます。

しかし、ISOの上限設定(1000)が優先されるので、ISO1000以上になると、ISOAUTO低速限界は無効になり、シャッタースピードが遅くなります。

 

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 マリーホープテーラー

セイヨウツバキのマリーホープテーラー。ニュージランドで作出された品種のようです。 作った人の名前なんでしょうか、ピンクの八重の大輪が美しいですね。シャッタースピード(SS)は1/50秒でした。

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マリーホープテーラー

 

こちらは、 AF-S NIKKOR 50mm f/1.2s 。ティルトマウントです。あまり傾けていないのですが、微妙なボケ方ですね。SSは1/40秒です。

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マリーホープテーラー

 

開放なので、左上のボケがレモン型になってますね。SPEEDMASTERに特有です。SSは1/30秒でした。

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マリーホープテーラー

 

セイヨウツバキらしい大輪です。左は明るそうですが、SSは1/40秒、右は1/50秒です。

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マリーホープテーラー